HOME > 二重切開法後の左右差
二重切開法は、幅広パッチリ目を叶える手術法であり、近年、切開法を希望される方が増えています。しかしその反面、二重切開法が上手くいかず失敗するケースも増加しています。二重切開法後、二重に左右差を生じ、あたかも整形したようなバレバレの目になることがあります。切開法後の左右差の修正は治療可能ですが難易度の高い手術になります。二重切開法後の左右差修正症例の方から症例提示を御許可いただきましたので、提示して解説を加えます。
切開法後、二重に左右差を生じる原因はいくつか考えられます。片方または両方の上まぶたに不適切な癒着を生じてしまった、眼瞼挙筋の筋力に左右差がある、前頭筋の筋力に左右差があるなどが考えられます。切開法の手術を行う場合は、これらの点に注意し、左右差を生じないように調整することが必要になります。左右差を生じてしまった場合は、この中のどれが原因であるかを的確に修正することが求められます。
二重ライン以外の場所に、不適切な癒着を生じた場合、二重のラインが崩れることがあります。その場合その癒着を丁寧にはがして、再度ラインを設定しなければいけません。不適切な癒着が、両側性の場合は両側とも剥がすことになるので、その分、時間もかかりますし、難易度も高くなります。
目の開眼機能は、眼瞼挙筋により行われています。眼瞼挙筋の筋力に左右差がある場合は、その筋力を、調整しなければなりません。眼瞼挙筋の筋力を調整することで、瞳の大きさが揃います。
前頭筋の力を利用して、開眼しているようなタイプは、前頭筋の力が開眼にどの程度関わっているかを十分知ったうえで、左右差修正を行わなければいけません。もともとの開眼状態を矯正方向で、前頭筋の筋肉が開眼に関わります。手術中何度も開閉眼を繰り返して、左右差がないようにして手術を終了します。
二重切開法後の左右差
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術後7日目 |
術後29日目 |
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症例経過:6年前に、他院美容外科で二重埋没法の手術を行ったものの、線がついただけで目はパッチリになりませんでした。その為に、1年前に同じクリニックで切開法の手術を行ったという症例です。切開法後、目の大きさに左右差をきたし、手術する前よりおかしくなったため、仙台中央クリニックに、修正目的で御相談いただきました。両側の上まぶたが上がりにくく、開眼障害がありました。開眼状態は左が重症、右は軽度の状態でした。両側の手術が有用と考え、左右同時に再手術を行いました。両側の不要な癒着をはがし、眼瞼挙筋の筋力を調整しました。その際、前頭筋の収縮程度も考慮し、左右の瞳の大きさや二重幅を合わせました。術中何度も開眼閉眼を繰り返し、左右差を改善させました。
症例解説:二重切開法後、左右差を生じると、整形が失敗した感が強くなります。左右差の原因は、多岐に及び、再手術ではその原因を究明し的確に修正することが必要になります。再手術は出来るだけ腫れを抑えた状態で、左右を合わせなければいけませんので、難易度が高い治療になります。不要な癒着が進行する前の早期治療が有益です。早期診断、早期治療を心がけています。切開法後の左右差修正手術は、細菌感染のデメリットやリスクを認めることがあります。術前に十分説明を受けてください。
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切開法後の左右差
術前 |
術直後 |
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術後7日目 |
術後21日目 |
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症例経過:他院美容外科で、1年前に二重埋没法を行い、綺麗なラインが出なかったため、同じクリニックで9か月後に二重切開法を行った症例です。切開法後、二重のラインや目の大きさに左右差が出たために修正を希望して、仙台中央クリニックに御相談いただきました。診察したところ、二重のラインは安定せず、開眼状態は不良で、左目が小さく、不自然な状態でした。二重のラインを安定させ、左右を揃えて、不自然さを改善させました。
症例解説:切開法後に左右差が出ることが多く、御相談をいただいています。修正は可能ですが難易度の高い手術になります。なぜ左右差が生じているかを的確に診断し、その原因を除くことで、左右対称を目指します。左右差が改善されると、違和感がなくなり、自然な目になります。切開法の左右差修正は、傷が目立つデメリットやリスクを認めることがあります。術前に十分説明を受けてください。
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